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【与島】瀬戸大橋のど真ん中!与島を探索

<与島>

岡山県の児島から香川県の坂出にかかる瀬戸大橋
その瀬戸大橋を通る高速道路のほぼ真ん中に与島パーキングエリアがあります。
そんな車で行ける島「与島」の魅力を探ってみましょう。

 

瀬戸大橋のほぼ真ん中に位置する「与島パーキングエリア」

瀬戸大橋の真ん中に位置するパーキングエリアです。駐車スペースはかなり広く、通常は駐車スペースがなくて困るということはありません。大型60台、小型335台、トレーラー2台、車椅子用4台が駐車可能です。

 

レストランやお土産屋さんが入っている「与島プラザ」には展望台もあり、瀬戸大橋の雄大な姿や瀬戸内海の島々に沈む夕日を見ることができます。

 

瀬戸大橋開通当初はフィッシャーマンズワーフなどがあった第二駐車場までかなり賑わったようですが、今はすべて閉鎖になっており第二駐車場には何も残っていません。ただ船がつける港が残っており、また海の近くに植えられたヤシの木が南国ムードを醸し出しているので、今後何らかの形で活用されることを望みたいところです。

 

1. 展望台

現在の与島パーキングエリアでいちばんのオススメは展望台。展望台といっても建物の3階ぐらいの高さですが、瀬戸大橋が与島から四国側まで伸びる様子がよく見えます。

 

対岸の四国もよく見え、丸亀にある造船所や坂出にあるコンビナートなどを見渡すことができます。また「讃岐富士」と言われる飯野山もきれいに見えます。

 

展望台のおすすめ時刻はサンセット。瀬戸内海の島々に沈んでいく夕日は本当に美しく、眺めているだけで心が癒されます。

 

2. 瀬戸大橋

与島パーキングエリアからは瀬戸大橋が目の前に大きく見えます。もちろんその瀬戸大橋から与島に下りてくるわけですが…。

 

瀬戸大橋は本州と四国を繋ぐ連絡橋として、上段には車、下段には電車が通れるようになっています。

 

瀬戸大橋にはたまに電車が走ります。電車の音が聞こえたら、橋の上を見てみましょう。時々アンパンマン列車が走ることもありますよ。

 

展望台には通過する電車の時刻表も設置されています。 

  

少し前に展望台へ行けるエレベーターが設置されました。それそれまでは階段で3階分の高さを上る必要がありましたが、今は1階から直接展望台にエレベーターで上ることができます。

 

もちろん、階段で上るのもアリです。

 

3. 与島プラザ

 

与島パーキングエリアにあるある「与島プラザ」には、四国や岡山のお土産を購入できる「よしまルシェ」アイスクリームショップドリンクや軽食の自動販売機などがあります。また、食事のできるフードコートや見晴らしの良いセルフうどん「架け橋 夢うどん」もあるので、ぜひ一度立ち寄ってみてください。

 

フードコートはレジで注文し、料理ができたら呼び出しがあって取りに行くシステムです。


セルフうどんはまずトレーを持って並び、好きなうどんを注文してトレーに乗せたら、トッピングやおにぎりなどのサイドメニューを自分で選んで取っていくシステムです。大きな窓からは瀬戸内海の景色や瀬戸大橋が見え、ゆったりした席でくつろげる気持ちの良いうどん屋さんです。

4. 公園

与島プラザに向かって左側には公園のような空間があります。見晴らしの良い丘や、大きなオブジェ、噴水などが収まりよく配置されています。

 

 

瀬戸大橋に近い辺りは日本庭園のような雰囲気になっています。

 

そこには東屋が3つほど建っていて、屋根の下にテーブルと椅子があるので、そこでお弁当を食べるのもいいですね。

 

そのすぐ近くにあるトイレは意外ときれいで、様式トイレはウォシュレット完備、水道の蛇口も自動水栓です。

 

5. 与島PAバス停

高速の料金所近くに「与島PA」のバス停があります。

ここには本州 (岡山県) 側の児島駅前から出ている下電バスと四国 (香川県) 側の回生病院から出ている琴参バスが乗り入れています。

バスの本数はあまり多くないので、バスで移動する場合は事前にチェックして、計画的に動きましょう。

6. イベント

与島パーキングエリアの広い駐車場を利用して、年に何度か珍しい車が集合する「与島ミーティング」というイベントが開催されます。また、地元のアイドルグループが即席ステージで歌ったり踊ったりしていることもあります。

毎年春と秋には瀬戸大橋の塔頂まで登れる「瀬戸大橋スカイツアー」も開催されます。休日にはこうしたイベントに行き当たることもあるので、事前に情報をチェックしてみるといいかもしれません。

人が集まる土日や祝日などには屋台が出ることも多く、季節によっては土佐文旦を売っていたり、はし巻きやたこ焼き、串焼きといった様々な屋台がでていて、お祭り気分で食べ歩きもできます。与島プラザの前には数台のテーブルと椅子もありますので、そこで食べることもできます。

住民エリアを歩いてみよう

与島の住民エリアには一般車両は入れません。自家用車の乗り入れが許可されているのは島民のみです。したがって、与島の住民エリアへは、パーキングエリアから徒歩で入ることになります。

与島パーキングエリアの端、瀬戸大橋の真下あたりにある公園の端っこに柵が途切れているところがあり、そこから外に出ることができます。柵を出たら左に向かいましょう。瀬戸大橋の真下を通り、小さな道を進んで行くと、住民エリアに出られます。

小さな島なので、徒歩で回っても1日かかりません。この島には観光資源も特になく、島民の素朴な暮らしが見られます。ただ現在は人口減少しており、風化した空き家が目立ちます。観光スポットというべきところはありませんが、与島の魅力となっている見どころをピックアップして紹介します。

1. 鍋島灯台

鍋島と呼ばれる小さな島が与島からつながっています。鍋島の真ん中(頂上)に白い灯台が立っています。鍋島の名前の由来は、鍋のような形をしているからだと思います。
年に1度鍋島灯台が解放されるようです。要チェック。

2. 浦城バス停

鍋島灯台のすぐ近くの港の前に、とても渋いバス停があります。与島から坂出までを繋いでいる琴参バスのバス停「浦城」です。与島側の始発点であり終着点でもあります。目の前の海と港と一体となって、最高にいい感じのバス停の写真が撮れます。ぜひ一度見てみてください。

 

バスは1日に7本ぐらいしかありませんが、運よくバスが来そうだったら乗ってみましょう。浦城から海沿いの道を走り、駐在所前や与島小学校を通って与島パーキングエリアまで戻ります。さらにそのまま乗っていると瀬戸大橋を渡り、四国側まで行けます。坂出駅前にも止まりますので、そこで降りて坂出駅から電車に乗って瀬戸大橋を渡ることもできますよ。

3. 天津神社

天津神社は、おそらく島で唯一の神社だと思います。山の頂上に近いところにあります。神社からは瀬戸大橋や瀬戸内海の海が見渡せます。この神社は上下の道と繋がっていて、バスが走るメイン道路から下に少し下りるか、浦城のバス停辺りから上るかして行くことができます。神社の敷地内には瀬戸大橋を作った時の石碑があります。

4. 与島駐在所

島で唯一の交番。小さな小さな交番です。軽四のかわいいパトカーが1台。
万が一、困ったときには駐在所で聞いてみましょう。与島の地図ももらえますよ。

5. 与島小学校

今では廃校となっている与島小学校が山の頂上にあります。ちゃんと二宮金次郎の銅像も建っていて、見晴らしは最高です。施設の使用については坂出市教育委員会に問い合わせよ、との貼り紙があるので、何らかの施設として使われているのかもしれません。

6. 郵便局

島で唯一の郵便局は、浦城バス停の近くにあります。浦城バス停のから少し入ったところに小さな郵便局があります。郵便物の配達は、郵便局員さんが徒歩で坂道を登ったり降ったりしながら歩いて配達してくれます。旅の思い出に、与島郵便局から絵はがきを出すのもいいですね。

7. 釣りスポット

与島にも釣りの穴場がたくさんあります。休日には釣り目的の人もチラホラやって来ます。自分だけの釣りスポットを探してみてください。

与島へのアクセス

与島にかかる瀬戸大橋の上にはJR瀬戸大橋線が走っていますが、与島に降りられる駅はありません。与島に下りるには、車かバスを利用することになります。

本州側からは下電バス。岡山県倉敷市の児島駅前から与島第二駐車場前までを往復しています。四国側からは琴参バス。香川県坂出市の回生病院から与島島内を通って浦城までを往復しています。

1. 自家用車

本州と四国をつなぐ高速道路「瀬戸中央自動車道」に乗り、瀬戸大橋の真ん中あたりの与島PAで下ります。

与島PAは上下線一体のPAとなっており、本州 (岡山県) 側からも四国 (香川県) 側からも立ち寄ることができます。また、与島PAに寄ってから元来た方向に戻るUターン走行もできますが、与島PAまでの料金と与島PAからの料金がかかるので、与島PAから出る時には料金所ゲートを通過するようになっています。

2. 下電バス

岡山県倉敷市の児島駅前から与島第二駐車場前まで下電バスが走っています。

児島駅前を出ると児島インターに向かい、まもなく瀬戸大橋に出ます。バスからの眺めは最高に綺麗です。下電バスに乗ったら、左側の席がお勧めです。バスは当然道の左側を走るので、左側の方が景色がよく見えます。できれば1番前の左側の席、運転手さんの左斜め後ろの席が最高です。前方に大きな窓があるのと、左側の窓からもよく景色が見えます。

瀬戸大橋に入ると、まずは櫃石島に寄ります。この櫃石島も島民以外の一般車両は入れないため、島民以外はバスでしか入ることができません。

この下電バスは、櫃石島の中まで入り、海辺の「櫃石」というバス停で折り返してまた瀬戸大橋に戻ります。

次のバス停は岩黒島。岩黒島のバス停は高速道路上にあり、島の中までバスが下りて行くことはありません。バス停からエレベーターで下に降りるようになっています。時々釣り人たちが釣道具を持ってこのバス停で降りていく姿を見かけます。

3. 琴参バス

琴参バスは与島の浦城バス停から坂出の回生病院までをつないでいます。与島から四国に渡るにはこの琴参バスを利用します。浦城から与島交番前、与島小学校前などを通り、与島パーキングエリアを経由して、四国側の香川県坂出市に入ります。坂出駅前を経由して、回生病院まで行くことができます。

まとめ

瀬戸内海のど真ん中にあるにも関わらず、車で気軽に行けてしまう与島。瀬戸大橋開通当時はかなり賑わったようですが、その賑わいも長くは続かず、フィッシャーマンズワーフのあった第二駐車場は今では何もなくガランとしています。

それでも与島は瀬戸大橋から気軽に下りられるパーキングエリアとして、景色も良く展望台もあるので人気のPAとなっています。食事をしたりお土産を購入したりできる他、広い駐車場を活かして様々なイベントも開催されます。

与島を訪れる人の多くは与島パーキングエリアに留まりますが、実はパーキングエリアの外に出て島民の生活を垣間見ることもできます。与島PAの端っこの柵の切れ目から外に出れば、島の暮らしが見られます。高齢化が進み、人口も少なくなっていますが、そこには昔ながらの美しい景色と懐かしい暮らしがあります。

瀬戸大橋を渡る時には、ぜひ与島に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。