<木華佐久耶比咩神社>
倉敷市内から児島方面に向かう県道21号線沿い、水島ICを過ぎて少し走ると左手に池があります。その池の間に奥に続く不思議な感じの道があり、手前には鳥居のようなものが建っています。これがパワースポットとして密かに人気の「木華佐久耶比咩神社 (このはなさくやひめじんじゃ)」です。
「コノハナサクヤヒメ」について
神社の名前になっている「コノハナサクヤヒメ」とは日本神話などに登場する、とても美しい女神です。
この神社では「木華佐久耶比咩」となっていますが、日本神話に出てくる女神としては「木花之佐久夜毘売」「木花佐久夜毘売」という表記が一般的でしょうか・・・。
コノハナノサクヤヒメはとても美しく、天照大御神 (アマテラスオオミカミ) の孫である邇邇芸命 (ニニギノミコト) に求婚されます。彼女のお父さんである大山祇神 (オオヤマツミノカミ) は、コノハナサクヤヒメのお姉さんの石長比売 (イワナガヒメ) も一緒に差し出すのですが、お姉さんの方は醜かったらしく、返されてしまいます。
ニニギノミコトと結婚したコノハナサクヤヒメは一夜で身ごもりますが、ニニギノミコトはそれを自分の子ではないのではないかと疑います。その疑いを晴らすため、コノハナサクヤヒメは、本当にニニギノミコトの子であれば何があっても無事に産めると産屋に火を放ち、火の中で火照命/火明命 (ホデリノミコト)・火須勢理命 (ホスセリノミコト)・火遠理命 (ホオリノミコト)という三柱の子を無事出産します。
そういうわけで、この木華佐久耶比咩神社 (このはなさくやひめじんじゃ) にも「美の増進」や「安産」、「災難除け」や「縁結び」といった御神徳があります。
池の向こうにひっそりと佇む「木華佐久耶比咩神社」
●入口から社務所まで
ここが「木華佐久耶比咩神社 (このはなさくやひめじんじゃ)」の入口です。
御祭神は、
木華佐久耶比咩命 (コノハナサクヤヒメノミコト)、
大山祇命 (オオヤマツミノミコト)、
大名持命 (オオナモチノミコト)・・・これは大国主命 (オオクニヌシノミコト) の別名ですね。
神社で時々見かけるこういうやつ、鳥居の原型と言われるものですね。
この道を奥まで進みます。
道の両側は池です。
池を渡った所に社務所があります。
●駐車場と拝殿
神社の入口を右手に見て、道をそのまま進んで回り込むと駐車場があります。
奥の芝生の所にも車を停められるようです。
入口はこんな感じ・・・。
神社の説明です。
石段を上った所が拝殿です。
車のお祓いをする所もあります。
宮司さんの米寿記念の歌碑です。
手入れが行き届いていて気持ちいいです。
いよいよ石段を上って拝殿へ・・・。
拝殿の中にも入ることができます。
賽銭箱についているマークは木の華 (=桜) に「木」の文字。
ユニークですね (^^)
●奥宮をめざして福南山を登る
拝殿の後ろに控える福南山の山頂に奥宮があります。
元々神社は山頂にありましたが、昭和23年に火災に遭って山麓に移されたそうです。
福南山は海抜290メートルほどで、歩いて25~30分と書いてあります。
道は悪くありません。
途中、面白い生え方をしている木がありました。
シダがたくさん生えています。
ツツジもきれいです。
軽い気持ちで登り始めましたが、なかなか長い道のりです。
時々視界が開けると、けっこう登った感じがします。
かなり疲れてきたころに、やっと鳥居が現れました。
●山頂にある奥宮
30分ほどで着くと思っていた山頂は意外と遠く、もしかしたら1時間ぐらいかかったかもしれません。
・・・が、とりあえず念願の奥宮に到着。
よく手入れされていて、気持ちのいい空間でした。
熊手なんかが置いてあり、しょっちゅう掃除されているんだろうな・・・と感じさせられます。
しかし、この距離の山登りを毎日のようにして管理されているなんて、すごいことです。
まあ、昔はここに神社があったのだから、ことあるごとに皆この山の上まで来たのでしょう。
振り返れば、彼方に瀬戸内海が見えます。
視界はそれほど開けていませんが、瀬戸大橋や四国の山々まで見渡せます。
軽い運動にもいいですよ (^^)
「木華佐久耶比咩神社」のアクセス情報
●名称
木華佐久耶比咩神社 (このはなさくやひめじんじゃ)
●住所
〒710-0145 岡山県倉敷市福江1671−4
●電話番号
086-485-0047
●御祭神
木華佐耶比賣命, 大山祇命, 大國主命
●御神徳
安産, 機織り, 災難除け, 縁結び, 美の増進
●アクセス
瀬戸中央自動車道水島ICから南 (児島方面) へ車で約5分。
倉敷市内から児島方面に向かう県道21号線沿い、左手に広がる池の間に伸びている道を奥に進むと駐車場があります。
●マップ
「木華佐久耶比咩神社」のクチコミ
まとめ
倉敷市内から児島方面に向かう途中にひっそりとある「木華佐久耶比咩神社 (このはなさくやひめじんじゃ)」。池の向こうに続く道の手前に神社の存在を示す入口があるだけで、県道からは神社は見えません。池の間の細い道を車で進むのは多少不安になりますが、神社まで行きつけば駐車場があります。
目立たない所にありますが、密かなパワースポットとして人気です。美を求める女性や安産祈願に訪れる人も多いようです。
手入れのよく行き届いた気持ちいい神社ですが、宮司さんは常駐されていません。拝殿の中に入れるようになっていて、御朱印は無人販売されています。
拝殿の裏にある福南山を登った山頂に奥宮がありますが、昭和23年に火災に遭うまではそこに本殿があったそうです。
山頂からは瀬戸大橋や瀬戸内海の島々が見渡せます。なかなかいい運動にもなりますので、ぜひ奥宮まで行ってみてください。