瀬戸内ホッパー

瀬戸内海周辺のお勧めスポットやホテル情報などをお届けします。

【矢掛】宿場町に出現したアルベルゴ・ディフーゾ認定ホテル「矢掛屋 INN & SUITES」

<矢掛屋 INN & SUITES>

f:id:kirarinring:20200401000909j:plain

 


どうなってるの?謎の多いホテル「矢掛屋 INN & SUITES」

矢掛町に宿泊することになり、唯一見つけたホテルが「矢掛屋 INN & SUITES」でした。

 

タクシーで到着しましたが、宿泊施設はどうもあちらこちらにあるらしく、タクシーの運転手さんから場所を確認した方がいいと言われ、温泉と一緒になった「矢掛屋温浴別館」のフロントで訊いてみました。

f:id:kirarinring:20200330125019j:plain

 

すると、宿泊するのはそこではなく、少し離れたところの「蔵INN KURABI」という建物で、チェックインの手続きは「あかつきの蔵」という建物だと言われ、地図に印をしてくれました。

f:id:kirarinring:20200330125737j:plain

 

「あかつきの蔵」でチェックイン

なんだかよくわからないまま、言われた通り「あかつきの蔵」までタクシーで連れて行ってもらいました。

f:id:kirarinring:20200331005235j:plain

 

フロントでチェックインしたのですが・・・

f:id:kirarinring:20200331005340j:plain

 

宿泊の部屋は2-3軒隣の「蔵INN KURABI」

f:id:kirarinring:20200329175402j:plain

 

朝食はチェックインの手続きをした「あかつきの蔵」

f:id:kirarinring:20200331005235j:plain

 

大浴場は最初に場所を確認しに行った「矢掛屋温浴別館」

f:id:kirarinring:20200330125019j:plain

 

・・・ということでした。

 

「アルベルゴ・ディフーゾ」とは?

 

「アルベルゴ・ディフーゾ」という言葉を聞いたことがありますか?

 

チェックイン、宿泊の部屋、朝食会場、大浴場・・・と、すべて別々の建物で「変わった造りだな~」と思っていたのですが、こういう宿泊施設を「アルベルゴ・ディフーゾ」と言うのだそうです。

 

「アルベルゴ・ディフーゾ(Albergo Diffuso)」とは、イタリアで始まった取り組みで、町全体、村全体がおもてなし空間という概念の「分散型ホテル」というものです。

 

イタリア語で「アルベルゴ (Albergo)」は「宿」「ディフーゾ (Diffuso)」は「散らばっている」という意味で、「アルベルゴ・ディフーゾ(Albergo Diffuso)」で「散在している宿」ということらしいです。

 

つまり、通常のホテルのようにあらゆることが一つの建物で完結するのではなく、目的ごとに相応しい建物があり、町全体を回遊しながら楽しむというコンセプトなんですね。

 

この矢掛のホテル群「矢掛屋 INN & SUITES」日本初のアルベルゴ・ディフーゾ認定ホテルなんだそうです。

 

江戸時代の宿場町の面影が残る矢掛町

 

岡山県の南西部に位置する矢掛町は、倉敷から35分、岡山から1時間以内というロケーションにありますが、そこには倉敷の美観地区にも負けない、古き良き時代の街並みが残っています。

f:id:kirarinring:20200331023643j:plain

 江戸時代に旧山陽道の宿場町として栄えた矢掛には、本陣・脇本陣が共に今でも残っていて、国の重要文化財に指定されています。

f:id:kirarinring:20200401000419j:plain

 この風情ある街並みは商店街になっていて、食事や街歩きが楽しめます。

f:id:kirarinring:20200401000635j:plain

 江戸時代に脇本陣も務めた古民家が「矢掛屋本館」「矢掛屋温浴別館」として再生されています。

f:id:kirarinring:20200401000909j:plain

 

 

米蔵を改造した「蔵INN KURABI -蔵の美術館-」に宿泊

いよいよ「あかつきの蔵」のフロントの方に案内されて「蔵INN KURABI」へ・・・。

 

客室は「蔵INN KURABI」2階

 

f:id:kirarinring:20200331025917j:plain

今回宿泊した「蔵INN KURABI」は、江戸時代の米蔵を改造したものだそうです。

 

暖簾をくぐって中に入るといきなり階段があり、2階に案内されました。

 

2階に上がってすぐの所に「フリーチェックアウトポスト」があり、チェックインの時に支払いを済ませているので、チェックアウトはここに部屋の鍵を入れてそのまま帰ればいいシステムになっています。

f:id:kirarinring:20200401003826j:plain

 

細い廊下を進み、突き当りのいちばん奥の部屋を案内されました。

f:id:kirarinring:20200331030344j:plain

宿泊できる部屋は2階のみで、7部屋あります。

 

部屋はこじんまりとして、ホテルとしては小さめの部屋ですが、必要なものはコンパクトに詰まっている感じです。

f:id:kirarinring:20200331233528j:plain

 

入ってすぐ、右手にはクローゼット。

f:id:kirarinring:20200331233251j:plain

足元には室内用スリッパの他、外履きの草履が…。

f:id:kirarinring:20200331233322j:plain

お風呂に行くのに数分歩いて行かなければいけないことを思い出し、納得です。

 

左側にはトイレ・・・普通のウオッシュレットです。

f:id:kirarinring:20200331234028j:plain

 

トイレの隣にシャワーブース・・・これは本当にこじんまり。
浴場まで行けなければ、最悪シャワーはできます。

f:id:kirarinring:20200331234158j:plain

 

ベッドに浴衣、タオルなどは、普通のホテルと変わりません。

f:id:kirarinring:20200331235203j:plain

 

テレビ、ドライヤー、湯沸かしポットとお茶セット、ティッシュ、鏡、目覚まし時計・・・など、一通りのものは揃っています。

WiFi も完備です。

f:id:kirarinring:20200331030936j:plain

 

ただ、衝撃・・・というか、新鮮だったのはコレ!

f:id:kirarinring:20200401002915j:plain

洗面所ですが、キッチンにしか見えません ( ゚Д゚)

でも使い勝手はなかなかいいです (^o^)


「蔵INN KURABI」1階は美術館

 

「蔵INN KURABI」・・・正式名称 (?) は「蔵INN KURABI -蔵の美術館-」です。

 

f:id:kirarinring:20200401010710j:plain

 

部屋は2階にあるのみで、1階は美術館
美術品が展示され、ソファが置いてあります。
タイムスリップしたような、不思議なスペースです。

 

f:id:kirarinring:20200401010930j:plain

 

浴場は「矢掛屋温浴別館」

 

f:id:kirarinring:20200330125019j:plain

 

「蔵INN KURABI」の部屋には小さなシャワーブースしかありません。

お風呂に入るには、徒歩で4-5分離れた「矢掛屋温浴別館」まで行かなければなりません。

 

f:id:kirarinring:20200401012914j:plain

そこに「湯の華温泉」があります。

f:id:kirarinring:20200401013347j:plain

「湯の華温泉」の営業時間は・・・

● 6:00 ~ 9:00 (最終受付時間 8:30)
● 11:00 ~ 23:00 (最終受付時間 22:00)

f:id:kirarinring:20200401014324j:plain

「湯の華温泉」の入浴料金は・・・

大 人 500円
小学生 350円
幼 児 300円

ただし、宿泊客は100円引き!
つまり、大人400円です。

f:id:kirarinring:20200401014920j:plain

お風呂はそれほど大きくありませんが、露天風呂もあり、桜の花を眺めながらの入浴が楽しめました。

 

朝食会場は「あかつきの蔵」

 

f:id:kirarinring:20200331005235j:plain 

朝食会場はチェックインをした「あかつきの蔵」です。

f:id:kirarinring:20200401020444j:plain
フロント周辺がお土産物コーナーになっていて、そのさらに奥に朝食会場があります。

f:id:kirarinring:20200401020646j:plain

ご飯とドリンク類は壁際のカウンターから自由にいただけます。
地元で採れたてらしいミニトマトもここに山盛り置いてありました。

f:id:kirarinring:20200401020914j:plain

朝食は1人分ずつセットされていますが、スバラシイ!の一言です。

f:id:kirarinring:20200401021612j:plain

新鮮な野菜をふんだんに使った、手の込んだ小鉢がたくさんついています。

それにサラダや焼き魚、火を入れる暖かいお料理にデザートなどなど・・・時間に余裕をもってゆっくりいただきたい、とても美味しく満足な朝食でした。

メニューは毎日変わるようですが、だいたい雰囲気はこんな感じです。

 

その他の宿泊施設


今回宿泊した1名用の「蔵INN KURABI」の他にも、次のような宿泊施設が近辺に点在しています。


「矢掛屋本館」には大きめの部屋が6室。

f:id:kirarinring:20200401000909j:plain


「矢掛屋温浴別館」には様々な和室・洋室が9室。

f:id:kirarinring:20200330125019j:plain


「備中屋長衛門」は1日1組、古民家1棟まるごと貸し。

f:id:kirarinring:20200401031716j:plain


「蔵INN家紋」にはセミダブルから4ベッドルームまでの様々なタイプの6室。

f:id:kirarinring:20200401031928j:plain

 

いずれも矢掛の宿場町の風景に溶け込みながら、観光客を迎えてくれます。


「矢掛屋 INN & SUITES」のアクセス情報


●名称

矢掛屋 INN & SUITES

●住所

〒714-1201 岡山県小田郡矢掛町矢掛3050−1

●電話番号

 0866-82-0111

●アクセス

倉敷美観地区より車で約30分
尾道・鞆の浦より車で約50分
山陽自動車道 鴨方ICから車で約10分
※井原鉄道の矢掛駅・JR 山陽本線の新倉敷駅北口から送迎あり (事前予約要)

 

●マップ

 

●「矢掛屋 INN & SUITES」のホームページ

 

www.yakage-ya.co.jp

「矢掛屋 INN & SUITES」関連のツイート

 

 

 

 

 

 

まとめ

江戸時代に旧山陽道の宿場町として栄えた矢掛宿。その面影を今に残す矢掛町には、本陣・脇本陣共に当時の建物が保存されています。脇本陣を務めた古民家は宿泊施設として再生され、町全体で観光客をもてなす分散型ホテル「矢掛屋 INN & SUITES」は日本初の アルベルゴ・ディフーゾ認定ホテル となっています。

倉敷から約35分、岡山からでも1時間以内で行ける矢掛町へ、ぜひ足を運んでみてください。